近況

新年度が始まった。毎年毎年4月になる瞬間が憂鬱でたまらず、桜を見るたびに屈折した感情を覚えていたが今年はそれどころではなく無事に超えられた。

 

大切な友人の結婚式が3月末日に兵庫であったので、3日強滞在していた。はじめて結婚式に参加したので作法がわからず緊張しすぎてしまった。新婦である友人のドレス姿は、今までで一番美しかった。

 

東京の桜はわたしが不在のうちに満開を迎えたらしい。兵庫の桜はまだ、3分咲きくらいだった。滞在中、ずっと寒かった。

 

翌日友人宅に図々しくも泊めてもらうことになっていて、その前に神戸の街をぶらぶらした。久しぶりのモトコーは寂れていて相変わらず排他的だった。

元号の発表は友人とおしゃべりしていたら忘れてしまい、あとから知った。友人宅でテレビを見ていると新元号のニュースばかりだった。

友人が旦那さんと暮らすようになってからはじめて招いた友人になれたのが嬉しかった。

 

春はつらい季節だ。気候のせいなのか、終わりや始まりの季節だからか、意味のない不安や苛立ちを覚える。そんな春を迎えるにあたって、友人の結婚式というイベントのためにと何ヶ月も自分を奮い立たせることができた。みんな前に進んでいく。自分のためだけに頑張ることは結構難しい。他人に喜んでもらうために、負担をかけないために、恥をかかせないために、そうやってやっと自分を鞭打つことができる。その他人に嫌われないためにということなら、結局は自分のためなのに。

 

大阪で少し遊んで行こうかと思ったが、お腹も空いていないし、したいこともなかったので結局どこにもいかなかった。一人で外出を楽しむということがあまりない。人といる時はおいしいとか、楽しいとか、いろんなことを思うけど。一人だと、この行動に何の意味があるのかと冷静になってしまう。

元々そうだったかもしれない。友達が少なすぎて一人行動に抵抗はないけれど、それが楽しいかと問われると別なのだ。一人でケーキを食べても、もったいない気がする。一人でお茶をしても手持ち無沙汰に感じる。かつて無闇にタバコを吸っていたのは虚しさを紛らわすためだったのかもしれない。一人を楽しむことができない。やりたいこともそんなにない。

 

新大阪駅でわなかのたこ焼きを食べた。千日前店ではないので「わなかを食べた」という儀式的な意味合いを持っている。

家族のお土産に551の豚まんとりくろーおじさんのチーズケーキと観音屋のチーズケーキを買った。引き出物で五感のお菓子を頂いているので、それも喜ばれるだろう。

 

今は新幹線で、今年度はなにをしようかなと考えている。あと、たこ焼きで火傷した口内が痛い。

往路、新幹線の切符を落としてしまった。びっくりした。復路は平日の昼間だから空いているだろうと自由席で帰っている。スマートEXをはじめて使った。ICカードで入場できるので、これなら落とさないで済む。ただ、改札で発行された利用票というものをさっそく紛失してしまい、検札で大慌てしてしまった。なんとかなった。

 

いつのまにか静岡まで来ていて、一瞬遠目に富士山が見えた。